富士山麓電気鉄道(買収国電の譲渡車)
富士山麓電鉄では2両の買収国電を譲受しています。
ロハ900形となった1両は後に流山電鉄へ譲渡されました。
国電系のモハ603号となった1両は、その後の更新により3600系に編入され、長く使用されました。
青梅電気鉄道買収車
富士急行 ロハ900形(901号)
画像:所蔵写真(富士吉田 1963.1)
地方私鉄では珍しい2・3等合造車で、転入当初は進駐軍用車として使用されていました。後に外国人を主体とした2等サービスに変わりましたが、幅の広い側窓が生かされた特別車です。
運転台はありませんが、電動車に牽引されるため、尾灯は付いています。
1968年に流山電鉄に譲渡されました。
富士急行 モハ600形(603号)
画像:所蔵写真(富士吉田 1961.7.9)
青梅電気鉄道買収車で、車体は1941年に木南車輌で新造された窓の大きい19m級3扉車。国電系のモハ20形→モハ600形を名乗ります。
青梅鉄道に来る前は国鉄の木造客車でしたが、鋼体化の際に台枠等の流用は行われていない可能性もあり、富士山麓電鉄でも新しい部類の車両です。そして珍しい3扉車でもあります。
富士急行 モハ3600形(3605号)
画像:所蔵写真(河口湖駅 1975.6.1)
モハ603号は、1964年に更新改造を受け、3600系に編入されました。前面に貫通扉が付くなど、他の3600系と似た雰囲気ではあるものの、窓の上下寸法が大きく、3扉ロングシートであるなど、出自の違いが分かります。
1971年のモハ3104号の脱線事故を受け、忌番である4を避けるため3605号に改番されました。
表6-54-5 富士山麓電気鉄道(買収国電譲渡車)詳細
主な参考文献
- P6101-1 益井茂夫(1961)「富士急行」(鉄道ピクトリアルNo.114)
- C6841 井上幹治ほか(1968)「富士急行」(鉄道ピクトリアルNo.207〜209)
- M1901 長谷川明(2019)「私鉄買収国電」