(富士身延鉄道)サハ26形

富士身延鉄道で付随車として使用されていた17m級の木造車が10両あり、国鉄形式ではサハ26(2代目)となりました。いずれも大正期の1917〜18年製の客車で、二重屋根で車端にデッキのあるスタイルです。結果的に事業用客車に転用されています。
サハ26は、標準型の木造国電で同形式がありましたが、それは1938年までにクハ17への改造などで形式消滅しています。

(国有化前)富士身延鉄道 モハ100+サハ60+クハニ5
サハ60+クハニ5

画像:絵葉書を拡大(下部駅 1928年)

サハ60+クハニ5

画像:絵葉書を拡大(下部駅 1928年)

下部駅に停車する富士身延鉄道の3両編成を、同じ時期に両側から角度を変えて撮影したもの。
先頭車は2基パンタグラフを持つ私鉄時代のモハ93。
中間は窓下に色の異なる等級帯があり、屋根に突起がありますのでホロハ60形(→サハ60形)。(注1)
最後尾は車体が短いので、2軸客車を改造したクハニ5形(5・6号)だと思われます。(注2)

サハ26010
サハ26010

画像:所蔵写真(富士電車区 1951.6.13)

サハ26010は富士身延鉄道サハ70形で、元は客車のホハフ70形だった車両。
続いて連結されているのは、サハ26007、006で、サハ60形だった車両。これらはこの後、浜松工場の通勤用車両となり、1953年の称号改正で正式に事業用客車に改称されます。

表5-12-3 サハ26形詳細
表5-12-3

主な参考文献
  • F7602-1 野上等(1976)「身延の電車たち」(鉄道ファンNo.178)
  • P0004-1 田尻弘行ほか(2000)「買収国電(社形の電車たち)」(鉄道ピクトリアル No.684)
  • B0201 佐竹保雄ほか(2002)「私鉄買収国電」ネコ・パブリッシング
  • M1901 長谷川明(2019)「私鉄買収国電」(RM LIBRARY 238)
(注1)
文献F7602-1(野上等1976)P.65によると、サハ60形は元ロハで窓6個分がロングシートでその隣に便所があると書かれている。写真のサハは、便所部分と思われる屋根に突起がある。
(注2)
文献B0201(佐竹保雄ほか2002)P.66によると、富士身延鉄道には四輪客車を制御車化したクユニ1形(1・2号)、クハニ5形(5・6号)があったとのこと。3両目の短い車両がそれだと思われる。
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“ゲタ電”の頃