(南海鉄道)モタ300形→モハ2210形→クモハ20形000番代

モタ300形は阪和電鉄の標準型ともいうべき車両で、1929〜37年の間に30両が作られています。
記号モタのタは、縦座席(=ロングシート)を表します。モヨ100形と対をなす記号で、やはり一般的にはロングシートは横向き座席と表現することが多いので、違和感があります。

モハ2210形
モハ2210形(2223号)
モハ2223

撮影:生地健三様(鳳電車区)

1953年の称号改正でモハ2210形となりました。
1951年の更新修繕Ⅰで片運転台化されたものの、まだ乗務員扉が残っています。

モハ2210形(2232号)
モハ2232

画像:所蔵写真(美章園駅 1958.3.21)

1935年製のモタ325号から回生ブレーキ付になりました。
やはり片運転台化されたものの、乗務員扉は残ります。

モハ2210形(2220号)
モハ2220

画像:所蔵写真(鳳電車区 1958.3.21)

モハ2220

画像:所蔵写真(鳳電車区 1958.3.21)

1956年に更新修繕Ⅱを受け、グローブ型ベンチレーター化、後位乗務員扉の撤去などが行われました。更新が早かったせいか、木製扉のまま残ります。

モハ2210形(2226号)
モハ2226

画像:所蔵写真(鳳電車区 1958.3.21)

モハ2226

画像:所蔵写真(鳳電車区 1958.3.21)

こちらも1956年に更新修繕Ⅱを受けて標準化されており、鋼板プレスドアに交換されています。

モハ2210形(2211号)
モハ2211

画像:所蔵写真(杉本町駅 1958.3.21)

モハ2211

画像:所蔵写真(杉本町駅 1958.3.21)

モハ2211号は、1957年に更新修繕Ⅱを受けていますが(文献P0004-1)、撤去した後位運転室には乗務員扉が残されています。

モハ2210形(2229号)
モハ2229

画像:所蔵写真(鳳駅 1958.3.21)

モハ2228・2229号の2両は、クテ705・706号を電装してモタ300形に編入した車両で、連結面側が平妻になっているのが特徴です。モタ時代は両運転台でしたので、1950〜51年の更新修繕Ⅰによる片運転台化で、この部分は元に戻ったということになります。

クモハ20000〜
クモハ20015
クモハ20015

画像:所蔵写真(鳳電車区 1961.7.25)

1959年の称号改正でクモハ20形となり、番号は000〜が与えられました。1953年の形式は数字順で旧モヨ100形の後になりましたが、今回は製造初年順なのか晴れて基本番代となりました。
写真はオレンジバーミリオンに塗り替えられた姿。

クモハ20020
クモハ20020

画像:所蔵写真(美章園駅 1966.2.6)

クモハ20020

画像:所蔵写真(美章園駅 1966.2.6)

運転台前面窓がHゴム支持に改造された姿。

クモハ20024
クモハ20024

画像:所蔵写真(鳳電車区 1961.7.25)

連結面側に乗務員扉が残されています。

表5-22-3 モハ2210形詳細
阪和電気鉄道

主な参考文献
  • C5321 吉田明雄(1953)「阪和線 −買収国電を探る(9)」(鉄道ピクトリアル No.29)
  • P0004-1 田尻弘行ほか(2000)「買収国電(社形の電車たち)」(鉄道ピクトリアル No.684)
  • B0201 佐竹保雄ほか(2002)「私鉄買収国電」ネコ・パブリッシング
  • M1901 長谷川明(2019)「私鉄買収国電」(RM LIBRARY 238)
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