(宇部鉄道)モハ21形・31形→モハ1300形・モハ1310形

宇部鉄道の電動車は大きく2形式に分かれますが、その分け方の根拠は不明です。むしろ、製造時期により、初期車(昭和初期半鋼製車)と後期車(買収直前の新造車)という2つの見分け方の方が分かりやすいと思います。これは制御車にも共通することです。
戦時買収のため国鉄形式は与えられず、宇部鉄道時代の形式番号のままで国鉄籍となり、1953年の称号改正でモハ1300・1310形となりました。

初期車(モハ21形→モハ1300形)
(買収前)宇部鉄道 モハ21形(22号)
宇部鉄道

画像:所蔵写真

(買収前)宇部鉄道 モハ21形(24号)
宇部鉄道

画像:所蔵写真(1939)

1927年の電化に合わせて新造された半鋼製車で、角張った車体の2扉車。窓は1段下降窓です。
前位側に扉が2枚あり、荷物合造車のような外観です。合造車として発注したのかも知れません。
写真は宇部鉄道時代で、前照灯が腰板にあります。

モハ1300形(1302号)
モハ1302

画像:所蔵写真(城川原駅 1957.8.7)

モハ1300形に改称後、富山港線に転属してツートンカラーに塗られている姿。
最前位の扉は乗務員扉として狭幅化されているほか、後位にも乗務員扉が増設されています。

後期車(モハ31形→モハ1310形)
モハ1310形(1310号)
モハ1310

画像:所蔵写真(城川原駅 1957.8.7)

買収直前の1943年に新潟鉄工で新造されたノーシル・ノーヘッダー車。買収国電の中では見てくれのいい車両ですが、16m級に3扉を配置した結果、窓配置が不規則になっています。
写真は富山港線に転属して、ツートンカラーに塗られた姿。

表5-13-1 モハ1300形・モハ1310形詳細
表5-13-1

主な参考文献
  • B0201 佐竹保雄ほか(2002)「私鉄買収国電」ネコ・パブリッシング
  • M1901 長谷川明(2019)「私鉄買収国電」(RM LIBRARY 238)
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“ゲタ電”の頃