クモハユニ64形

クモハユニ64形は、51系モハユニ61形を出自とする形式ですが、戦後に一旦クモハユニ44形に編入された後、両運転台に改造された際に本形式に改称されました。1形式1両の存在であるため、途中でクロスシートからロングシートに変わっているものの、形式変更は行われませんでした。

クモハユニ64000
クモハユニ64000

画像:所蔵写真(松本駅 1961.6.25)

クモハユニ64000

画像:所蔵写真(松本駅 1961.6.25)

戦時中の1943年に新造されたモハユニ61は、未電装、ロングシートで落成しましたが、001の1両のみが1944年に電装され、終戦後の1951年にクロスシート化されて、身延線に転じます。1953年称号改正でモハユニ44に編入されました。
大糸線で使用されていた1961年に、貨車の牽引にも使用することから両運転台に改造され、新形式クモハユニ64となりました。新設された運転台前面は平妻の非貫通です。また貨車を牽引するため自動連結器となっています。

クモハユニ64000
クモハユニ64000

撮影:天竜峡駅(1981.4.2)

1969年に大糸線から岡山に転属し、1975年まで赤穂線、宇野線で使用されました。(注1)
岡山では、客席のロングシート化、後位妻面に貫通扉取付などの改造が行われました。
1975年以降しばらくは入換用となっていましたが、1978年に飯田線に転属しました。飯田線では上り向きに転向の上、当初はブドウ色のまま使用されました。

クモハユニ64000
クモハユニ64000

撮影:伊那松島機関区(1981.12.23)

クモハユニ64000

撮影:川路駅(1982.4.1)

1981年にスカ色に塗り分けられるとともに、運転台前面窓のHゴム化が行われました。
飯田線では、同じモハユニ61を出自とするクハユニ56と同じ運用で1983年まで使用されました。

表3-64 クモハユニ64改番表
表3-64
主な参考文献
  • B7101 浅原信彦(1972)「国鉄電車ガイドブック 旧性能電車編(下)」誠文堂新光社
  • P7712-1 沢柳健一(1977)「国鉄荷電の沿革と現状について」(鉄道ピクトリアルNo.341)
  • B9701 沢柳健一(1997)「旧型国電車両台帳」ジェー・アール・アール
(注1)
クモハユニ64の岡山での使用路線については、文献B7101(浅原1971)では赤穂線専用と書かれており、文献P7712-1(沢柳1977)では宇野線と書かれている。
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