松電グループのクルマ

昭和の松電図鑑

写真:松本電鉄上高地線5000系(三溝−新村 1988.4.17)

松電グループ各社には、営業用バス以外にも、電車やタクシー、送迎バス、配送車、教習車など、色々なクルマがありました。それらの多くは、バスに準じた、或いは同じような色を使っていました。当時の松電グループは、バスに使用している赤と青をコーポレートカラーと捉えていたようで、そんな色使いの車両が多く見られたのです。


タクシー

松電グループのタクシー会社は、長野県内だけでなく新潟県から岐阜県まで合計11社がありましたが、その中の7社が松電、諏訪バス沿線ということで松電・諏訪バスカラー、1社が川バスカラーになっていました。
残りの3社は、新潟県と岐阜県の会社を買収したもので、多分、元カラーのまま使われていたのだと思います。

松電カラー
松電カラーのタクシー会社は、松本市の観光タクシー、第二観光タクシー、諏訪地区の茅野ハイヤー、岡谷ハイヤー、諏訪観光タクシー、麻績村の聖観光タクシー、藪原町の藪原タクシーの7社です。
何れも、前ドアだけバスのデザインを施すという仕様でしたが、1980年代の最後に若干リファインされました。

1970年代カラー
観光タクシー

画像:松本電鉄・諏訪バスグループ「トラベルガイド」(1975年)

初期のカラーデザインは、車体色に関わらず、ドア部分をバスと同じカラーデザインで塗り分けていたようです。
従って、このように白っぽい車体でもドアは濃いクリーム色となります。ドア部分は、バスと同じ赤と紺の細線が入っていますが、細線の本数はバスより少ないようです。

1980年代前半カラー
日産ブルーバード

ドアの地色を車体色に合わせた白色とすることで、違和感を軽減させたデザインです。

1980年代後半カラー
日産セドリック

画像:観光タクシー販促品

さすがにドアだけにデザインが入ったスタイルは格好が悪いと思ったのか、ホイール間にラインを伸ばし、かつラインの本数を減らしたデザインが登場。
バスのカラーデザインからは遠ざかりましたが、だいぶスマートになりました。
私は、逆にバスがこのデザインを採り入れればいいのに、とさえ思いました。

川中島タクシー
長野市内は川中島タクシー1社で、元々は白地に太線が1本入るデザインだったようですが、1984年の松電グループ入りに伴い、川中島バスに導入された新デザインに似たデザインに刷新されました。

1980年代カラー
川中島タクシー

川中島タクシーは、地色がホワイトである点がバスとは異なります。
また、「川タク」という略称があるため「KAWA TAXI」というローマ字になっていますが、正式名称とも略称とも違うのが面白い点です。

ジャンボタクシー
諏訪観光タクシー
ジャンボタクシー

画像:諏訪観光タクシーパンフレット(1988年頃)

諏訪観光タクシーの9人乗りジャンボタクシー。
バスと同じ色調の赤と紺を使っているものの、デザインは全くのオリジナルで、共通イメージにはなっていません。

自動車学校

自動車学校は、松電エリアに松電松本自動車学校と松電中央自動車学校の2校が、諏訪バスエリアに松電諏訪自動車学校が、岐阜県中津川市に中津川自動車学校がありました。
教習車
松電中央自動車学校 いすゞK-ECM430(車番No.7)
松電中央自動車学校

撮影:松電中央自動車学校(1988.12.18)

塩尻北インター近くにある松電中央自動車学校の教習車。
松本電鉄にはいなかったスタイルで、路線バスより新しいので写真を撮りました。1980〜84年の間に作られたモデルです。
教習車なので明るい色合いですが、松電カラーである赤と青を使っているのが分かります。

松電松本自動車学校
松電松本自動車学校

画像:松電松本自動車学校「マツデン」(1988年頃)

松本市里山辺にある松電松本自動車学校の路上教習車です。
バスに使われているのと同じ赤と紺を使ったラインが入っています。ただし、使用色が同じというだけで、共通イメージにはなっていません。

送迎バス
松電中央自動車学校 日産シビリアン(車番No.1)
松電中央自動車学校

撮影:松電中央自動車学校(1988.12.18)

中央校の送迎バスで、青系のカタログカラーに赤い文字を入れて、松電カラーっぽく見せています。
松電グループは、マイクロバスやタクシーなどの小型車は、日産自動車を多く入れていました。

松電松本自動車学校 いすゞP-LR312J(車番103)
バス

松本市里山辺の松電松本自動車学校の送迎バス。いすゞの中型バスで、松本電鉄の路線バスと同じカラーデザインです。路線バスの美ケ原温泉線とはほぼ同じルートを走るため、誤乗を防止するためか、前面には「山辺」と大きく書かれています。
モノコックボディの古い路線バスしか来ない地域で、新しいバスが自家用バスなのは、残念な光景でした。

松電ストア

松電ストア自家用バス
松電商事 いすゞBU04
バス

松電グループのスーパーマーケット「松電ストア」は、中信地方を中心に全県展開する地方スーパーで、私鉄系スーパーの中では上位の規模を誇ります。そのため、私鉄系スーパーのPBである「八社会」にも設立メンバーとして参画します。
その自家用送迎バスは、やはり松電カラーの赤と青が用いられていますが、本家のバスよりスマートで洗練されたデザインでした。

松電ストア・ホームショッピング
松電ストア「フレッシュ便」
フレッシュ便

画像:所蔵写真(松本市 1990)

松電ストアのバスとほぼ同じデザインのワンボックス車。時代の最先端だった移動販売車です。

松電ストア配送車
松本運送
トラック

画像:松本電鉄・諏訪バスグループ会社概要(1976年発行)

松電グループでは、コーポレートカラーをバスで使われる赤と青に設定していますが、その色調は、グループ会社で全く異なります。
スーパーマーケットの松電ストアでは、赤も青も明るい色調にしており、その配送トラックの色も同様です。

その他

佐渡尖閣湾ホテル送迎バス
松本電鉄 いすゞDBR370
バス

松本電鉄が、路線バスに使用していたマイクロバスを、直営の佐渡尖閣湾ホテルの送迎バスに転用しました。
カラーデザインはそのままで、両津港とホテルとの間の送迎に使用されました。
なお、文字の入り方などは、資料がないので、詳細は不明。この車両の先代は、いすゞBYだったらしいですが、その辺も詳細は不明。

梓川サービスエリア送迎バス
松本電鉄 三菱FK103F改(1978年)
バス

1988年に開業した梓川サービスエリア「レストラン松電」の従業員送迎バスには、働き場所が減少していたマイクロバスが当てられました。
外観はそのままで、自家用に登録変更して使用されました。当初は松本駅前にも顔を出しましたが、いつの間にか姿を消しました。
なお、こちらも文字の入り方など、詳細は覚えていません。

電車

上高地線電車 5000系
松本電鉄上高地線

撮影:信濃荒井−渚(1988.6.5)

1986年に松本電鉄入りした元東急の5000系は、クリーム色地に、赤と青のラインが入りました。赤と青の色調はバスと同じです。デザインの一環として、MRCの文字が入ります。MRCはMatsumoto Railway Companyの略で、バスの後ろ面に書かれている略称と同じです。

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80s岩手県のバス“その頃”