カラーバラエティ
写真:白樺湖(1989年)
ここでは、松電、諏訪バスグループのバスのカラーリングのバリエーションをご紹介します。ちょうどこの時期は、旧来のカラーデザインが陳腐化し、さらにバスのボディスタイルも窓の大きい角張ったスケルトンタイプに移行していたため、新たなカラーデザインに向けて試行錯誤が行われていた時代でした。
各カラーデザインの名称は、便宜上私が付けたもの。カッコ内の年代は、そのカラーデザインでの導入車両があった期間です。実際には塗り替えや廃車等で姿を消すまで数年間は存在しています。
松電カラー
松電カラー(旧)(1950年代〜1983年)
松本電鉄 51(松本2あ570)
撮影:松本営業所(1988.10.12)
上半分が赤で、下半分が青のストライプという松電カラー。松本電鉄、松電観光バス、諏訪バスで用いられていました。
色合いや塗り分け、ストライプの数など、時期や車種によって様々あったようですが、1960年代半ばにはこのデザインに落ち着いたようです。
屋根肩のローマ字は、松本電鉄は「MATSUMOTO BUS」、松電観光バスは「MATSUDEN KANKO BUS」、諏訪バスは「SUWA BUS CO., L.T.D.」と書いてあります。
松電カラー(新)(1980〜1990年)
松本電鉄 201(松本22あ867)
撮影:松本営業所(1988.10.29)
1980年導入のサロンバスから採用された直線的な塗分け。これまでに比べ、赤の面積が多くなり、前面で赤と青が直線的に接するようになりました。青のストライプの形状も変わったほか、屋根肩のローマ字がなくなっています。
1980年代を迎え、窓が大きく車体が角張ったバスが増えてきたことから、時代の変化に合わせてリファインしたものです。
路線バスでは1983年から採用が始まっています。また諏訪バスでは1989年に相当数をこのデザインに塗り替えており、松電観光バスも旧年式車について前面のみこのデザインに塗り替えています。
貸切新カラー
貸切新カラー(1987〜1990年)
松本電鉄 210(松本22あ857)
撮影:松本営業所(1989.12.6)
1987年にスーパーハイデッカーから採用された新デザインで、川中島バスと同じシルバー地色の色違いラインです。ラインには「松電カラー」の赤と青を展開、もう1色は赤を薄くしたピンク色が使われています。1988年以降は高速バスにも用いられますが、川中島バスと異なり路線バスには採用されていません。
側面のローマ字社名は、松本電鉄、松電観光バス、松電中央観光バスは「MATSU DEN」、諏訪バス、諏訪観光バスは「SUWA BUS」と書かれます。
ピンク色の印象が強すぎて、あまり評判のいいデザインではありませんでした。
GIカラー(グループ統一デザイン)
貸切・高速カラー「Highland Express」(1990〜)
松電中央観光バス 80202(松本22あ1459)
撮影:本社営業所(1992)
1990年末に松電グループは「GI(グループ・アイデンティティ)」の導入を発表し、まず、バスとタクシーのデザインを一新しました。これは白地に5色の「ダイナミックストライプ」が入るデザインで、貸切バスと高速バスに採用されました。
後に「アルピコカラー」と呼ばれることが多くなりますが、カラーデザイン採用時にはまだグループ名は決まっておらず、車体にももちろんALPICOロゴはありません。
様々な旧カラーが存在しましたが、このデザインへの統一は急ピッチで進みました。
路線カラー「Highland Shuttle」(1991〜)
諏訪バス 30106(松本22あ1466)
撮影:上諏訪駅(1991)
路線バスの新デザインは、年が明けて1991年の採用になります。
地色がクリーム色に変わり、ロゴも「Haighland Shuttle」になっています。
在来車両も新しい車両から順に塗り替えられたほか、各社とも積極的に中古車導入を進め、このデザインへの切り替えが進行しました。
(参考)川中島バスカラー
川バスカラー(旧)(1972〜1984)
川中島バス 長野22あ1139
撮影:長野営業所(1992)
川中島バスのイメージカラーである緑色を用いたカラーデザインで、1972年にそれまでのカラーデザインをリファインして、地色のグレーの部分を増やし、明るいトーンに変えました。
貸切バスはその後の塗り替えによりこの色は存在しませんが、路線バスはまだこの色が主体でした。
川バス貸切カラー No.1(1976)
川中島バス 長野22あ601
長野県内では長野電鉄に続いてセミデッカータイプを導入した際、地色のホワイトの面積を増やし、イメージアップを図りました。
屋根の朱色は従来カラーを踏襲していますが、腰板の緑の濃淡ラインは、いすゞハイデッカーⅠ型のカタログカラーをアレンジしたものです。
下のグリーン1色のカラーが登場すると、それに塗り替えられて、短期間で姿を消しました。
川バス貸切カラーNo.2(1978〜1980)
川中島バス 長野22あ400
撮影:長野営業所(1989.3.26)
貸切バスは1976年の新車と1981年の新車には異なる新デザインが施されますが、その間の1978〜80年に採用されたデザインがこれで、相当数が塗り替えられました。
川中島バスのイメージカラーの緑色1色ですが、窓下の2本線から、はとバスの色違いを狙ったものと想像できます。また四角にKWと書いたプレートも、はとバスや国際観光(KM)に見られるものと似ています。
もっとも狙い通りにはいかず、「青虫」などと呼ばれ、評判のいいデザインではありませんでした。
川バス貸切カラー No.3(1981)
川中島バス 長野22あ997
川中島バスとしては初めてのスケルトンスタイルの貸切バスを導入するに当たり、シルバー地色にグリーンの3本ラインが入る新デザインが採用されました。KWの四角いプレートは前カラーを踏襲しています。
このカラーデザインは、いすゞハイデッカーⅢ型・Ⅳ型のカタログカラーのアレンジ版です。
このカラーの採用は、この時の2両だけに終わり、それも下の新カラーが登場すると間もなく塗り替えられて姿を消しました。
新カラー(1984〜1990)
川中島バス 長野22あ1328
撮影:大町営業所(1989.3.6)
松電グループ入りに伴うイメージアップのため、1984年の貸切新車から、シルバーの地色に緑のグラデーションラインを入れた新デザインが採用されました。側面のローマ字社名は、川中島グリーン観光バス、上越観光バス含めて「KAWA BUS」と書かれます。
川中島バス 長野22あ1574(1988年)
撮影:長野営業所(1989.3.26)
1985年からは、路線バスにも新カラーが採用されました。もっとも、新車と中古の新規導入車にのみ採用され、既存車の塗り替えは行われませんでした。
松電、諏訪バスでは、このパターンの新カラーは路線バスには採用されていません。