記念復刻(東日本)
復刻カラーの多くは、会社の創立○○周年などのアニバーサリーに合わせて行われます。2003(平成15)年に日本のバス事業が100周年を迎え、多くのバス会社が相次いで100周年を迎えるなど、アニバーサリー続きになったことも後押しとなりました。ここでは、北海道から静岡県までを東日本として登場会社順に掲載します。
アニバーサリー復刻
伊豆箱根バス
復刻カラー(2008年〜)
撮影:三島営業所(2013.12.31)
伊豆箱根バス 日産デ-RM211ESN
伊豆箱根バスが創立80周年を記念して、西武バスからの中古車両に施した復刻カラー。
前面に取り付けられていた赤いエンブレムも復刻されています。
東急バス
創立20周年記念復刻塗装車(2011年〜)
撮影:渋谷駅(2016.2.21)
東急バス 三菱MP37JK(2005年)
東急バスでは、1991年の東京急行電鉄からの分離独立20周年を記念して、5種類の復刻塗装車をデビューさせました。一度に複数の種類の復刻塗装を揃えるパターンの先駆けとなりました。
これは1950年代から採用されたカラーデザインで、裾に鋸型のブルーがあり、赤帯の上下にはゴールドの細線があります。
創立20周年記念復刻塗装車(2011年〜)
撮影:渋谷駅(2016.4.30)
東急バス 三菱MP37FK(2011年)
こちらは新車に塗られた初代貸切カラー。1953年の貸切事業開始から採用されたブルーグレーのカラーデザインで、各地のバス事業者に影響を及ぼしたデザインです。
創立20周年記念復刻塗装車(2011年〜)
撮影:ポンコツ屋赤木様(池上駅 2012.7.30)
東急バス 日産デJP360NAN(2005年)
1967〜84年の間に貸切バスに導入されていたゴールデンデラックス塗装も復刻されました。
なお、このほかに、マーキュリーカラー、ミルキーウェイカラーも復刻されました。
創立20周年記念復刻塗装車(2011年〜)
撮影:sakaisuji66613様(あざみ野駅 2025.4.6)
東急バス いすゞLV234N(2011年)
5種類の復刻塗装車のうち、貸切バスの「マーキュリーカラー」と呼ばれる塗装を採用した1台。
このカラーは、1985年にサロンバスの「SSマーキュリー109」に採用されたことから、こう呼ばれるようになりました。
もっとも、実際は貸切バスや系列会社等で今も見られるカラーです。
京王バス
100周年記念塗装バス(2013年〜)
撮影:渋谷区(2020.1.25)
京王バス 三菱MP37FK(2013年)
京王グループでは、バス開業100周年を記念して、2013年1月から新車11台に4種類の復刻カラーを施して運行しています。
これは1950〜70年代の「路線旧々塗装車」。現在の西東京バスとほぼ同じカラーですが、お手本にした写真が初期の三菱R21型だったようで、窓下や前面社紋下のリブが表現されています。
100周年記念塗装バス(2013年〜)
撮影:多摩センター駅(2018.8.28)
京王バス 日野KV234L(2015年)
これは、1975年に採用された路線バスカラーで、クリーム色地に朱色のラインだけにした簡易塗装です。
年式から分かる通り、記念塗装スタート時の車両ではなく、後に追加となった車両です。
100周年記念塗装バス(2013年〜)
撮影:多摩センター駅(2022.7.16)
京王バス 三菱MP37FK(2013年)
これは、1980年に初代ワンロマ車に採用されたカラー。当時の標準カラーをベースに、高速バスカラーにちょっと歩み寄った塗り分け線が特徴。次年度製のワンロマ車は高速バスカラーそのものに変り、この初代カラーも間もなく一般カラーに塗り替えられてしまったので、京王の復刻カラーの中では最もマイナーなカラーデザインといえるでしょう。
100周年記念塗装バス(2013年〜)
撮影:南大沢駅(2022.7.16)
京王バス 三菱MP37FK(2013年)
これは、貸切・高速カラー、或いは1981〜82年の2代目ワンロマ車のカラーの復刻。京王帝都の文字やK.T.Rのロゴなど、懐かしいアイテムも復刻されています。
このカラーの意匠の一部は、今でも関連会社の特定バスで見る事が出来ます。
100周年記念塗装バス(2015年〜)
撮影:調布駅(2016.2.21)
京王バス 日野KV234L(2015年)
記念塗装バスの追加分として、1970年代に採用されていた貸切バスの色違いパターンが復刻されました。
これは、当時の観光バスカラーの朱色のラインをブルーに変えたもので、京王といえば赤系統だと思っていた向きには意外な色選択に映りました。復刻カラーの題材としては、マニアックな部類だと感じます。
100周年記念塗装バス(2015年〜)
撮影:新宿駅(2016.2.21)
京王バス 日野KV234L(2015年)
同じく貸切カラーの色違いで、こちらはグリーンの車両。当時を知る人でなければ、京王バスには見えません。
山交バス
復刻カラー(2013年〜)
撮影:左党89号様(山形営業所 2013.11.2)
山交バス 三菱MK219J(1999年)
山交バスでは、1943年の山形交通の創立から70周年を記念して、1980年代まで採用されてきた旧カラーを復刻しました。
中古での導入車両4両が復刻カラーとなり、三菱車は「ざおう」の愛称、いすゞ車は「がっさん」の愛称となっています。
東京都交通局
東京都交通局では、2014年に都営バス創業90周年を記念して、2024年に同じく100周年を記念して、ラッピングによる復刻カラーの運行を行っています。
都営バス創業90周年記念 旧塗装ラッピングバス
灰緑カラー(2014〜19年)
撮影:巣鴨駅(2016.3.27)
東京都交通局 いすゞLV234L(2004年)
東京都では、都営バス創業90周年を記念して、2014年1月からラッピングによる復刻カラー5台の運行を開始しました。
こちらは、1950〜59年に採用されていたデザイン。
都営バスの運行情報サイトではボンネットバスカラーと書かれていましたが、前面はリアエンジンバスの塗り分けです。
都電カラー(2014〜18年)
撮影:巣鴨営業所(2017.3.4)
東京都交通局 いすゞPJ-LV234L1(2004年式)
こちらは、1959〜67年に採用されていたクリーム色に臙脂色のラインが入ったデザイン。当時の都電と同じカラーでした。
これらはすべて在来車へのラッピングだったため、2018〜19年にすべて解除されました。
美濃部カラー(2014〜19年)
撮影:渋谷区(2016.4.3)
東京都交通局 いすゞLV234L(2004年)
こちらは1968〜80年に採用されたクリーム色にスカイブルーのデザインで、当時の都知事の名前を当てはめて「美濃部カラー」と通称されます。
下部のスカイブルーが前面に向けて斜めに降りてくる感じは、写真のように右側面から見ないと再現度合いが確認できません。
冷房車カラー(2014〜18年)
撮影:渋谷駅(2016.4.3)
東京都交通局 いすゞLV234L(2004年)
こちらは1981年に採用された黄色に赤帯のカラーで、ミニバスに使われていたものを大型バスに展開したものですが、色彩公害であるかのような指摘があり、短期間で次のカラーに変更されたものです。
黄色が派手だとか赤がどぎついだとかの指摘だったと記憶しますが、今見るとそれほど刺激的ではありません。
ナックルカラー(2014〜19年)
撮影:渋谷区(2016.4.3)
東京都交通局 いすゞLV234L(2004年)
こちらは1982年に採用された緑色のナックルラインが入るカラーで、上のカラーが不評だったため、コンペの結果採用されたもの。
都営バスではノンステップバス採用に当たり、このカラーをベースに黄色い円の入るデザインに変更したため、このカラーは2013年に消滅していました。
都営バス創業100周年記念 旧塗装ラッピングバス
旧塗装ラッピングバス(2024年〜) 東京都交通局 三菱MP38FK(2021・2022年)
撮影:sakaisuji66613様(東京都 2024.1.20)
東京都交通局では、都バス100周年を記念して、2024年1月から、旧塗装をラッピングしたバス5台を走らせています。
旧塗装の種類は10年前と同じですが、対象車が前回のいすゞエルガから三菱エアロスターに代わっています。
写真はデビューに当たっての記念イベントでの撮影。左から古いカラー順に並んでおり、配置営業所はそれぞれ異なります。また、左から4台は2022年式ですが、5台目のナックルカラーは2021年式です。
旧塗装(2024〜25年)
撮影:渋谷駅(2024.6.15)
東京都交通局 三菱MP38FK(2022年)
1951年から採用された灰色と緑色をベースにしたカラーリングの復刻です。
都営バスの復刻カラーはラッピングなので、上から撮ると、屋根上が元カラーのままなのがはっきりと分かります。
90周年の時は、公式サイトに「ボンネットバスカラー」と書かれていましたが、今回は単なる「旧塗装」。
このカラーは、渋谷営業所のB-H863。
旧塗装・都電カラー(2024〜25年)
撮影:錦糸町駅(2024.11.24)
東京都交通局 三菱MP38FK(2022年)
1959年から採用された都電と共通の臙脂帯のカラーデザイン。クリーム色の面積の多いカラーでしたが、窓周りの黒い最新のバスに展開すると、ちょっとイメージが異なります。
このカラーは、巣鴨営業所のP-H894。
旧塗装・美濃部カラー(2024〜25年)
撮影:王子駅(2024.7.6)
東京都交通局 三菱MP38FK(2022年)
1968年から採用された明るい水色のラインのカラーリングで、それまでの都電に似た色合いから一新しました。時の都知事の名前から、「美濃部カラー」と通称されます。
このカラーは、千住営業所のH-H959。
旧塗装・鈴木カラー(2024〜25年)
撮影:小岩駅(2024.6.15)
東京都交通局 三菱MP38FK(2022年)
1980年から採用されたものの、派手な色合いが不評で短期間で終わってしまった黄色に赤ラインのカラー。前回は「冷房車カラー」だったと思いますが、今回は公式サイトで「鈴木カラー」。鈴木俊一元都知事としても不本意な命名かと思います。
このカラーは、江戸川営業所のV-H971。
旧塗装・ナックルカラー(2024〜25年)
撮影:東京駅(2024.4.23)
東京都交通局 三菱MP38FK(2021年)
1982年に採用されたカラーで、現行カラーのベースになったもの。斜めのラインは、当時は斬新でしたが、今見るとシンプルな造形です。
このカラーは、深川営業所のS-G714。
旭川電気軌道
旭川バスカラー(2014年〜)
撮影:旭川駅(2016.6.11)
旭川電気軌道 三菱MP38FM(2014年)
旭川電気軌道では、2016年の創業90周年に向けて、2014年10月の新車に3種類の旧カラーを展開しました。
この1両は、1968年に合併した旭川バスのカラーで、銀色にピンクの鋭角デザインが入っています。
旧カラー(2014年〜)
撮影:旭川駅(2016.6.11)
旭川電気軌道 日野KV234N(2014年)
こちらは1970〜80年代の路線バスカラーで、日野車1両がこのカラーになりました。
なお、このほかに、この時点で現存するツーステップバスのカラーも復刻されています。
じょうてつバス
創立100周年復刻デザイン(2015年〜)
撮影:釧オロ様(藤野西通車庫 2023.4.29)
じょうてつバス 三菱MP35FM(2015年)
定山渓鉄道の創立から100周年を記念して、復刻デザインのバスを登場させました。
2003年4月に姿を消していたデザイン。
札幌市周辺には似たようなデザインのカラーが多かったためか、前面に「じょうてつ」の文字を大きく入れた時期を復刻しています。
小田急箱根高速バス
創立15周年記念カラー(2015年〜)
撮影:新宿駅(2016.5.3)
小田急箱根高速バス 三菱MS96VP(2015年)
小田急箱根高速バスでは、創立15周年を記念して、2015年4月より、小田急電鉄時代のカラーを復刻した車両の運行を始めました。
このカラーは、小田急バスカラーとよく似た塗り分けですが、当時の小田急ロマンスカーとイメージを合わせたオレンジバーミリオンになっており、裾にはグレーのラインも入ります。
十勝バス
創立90周年記念復刻塗装車両(2016年〜)
撮影:釧オロ様(十勝バス本社 2016.8)
十勝バス 日野KV290Q(2016年)
創業90周年を記念して、新車のうち1両に、1985年頃まで採用していた黄色ベースのブルーリボンカラーを復刻。黄色の塗料は、当時のものをメーカーに特別オーダーしたとのこと。
前面のウィングマークは、若手社員が倉庫から見つけた当時物を磨き上げて装着したそうです。
東京ベイシティ交通
復刻カラーバス(2017年〜)
撮影:新浦安駅(2022.3.21)
東京ベイシティ交通 いすゞLV290Q(2017年)
通称「東京ベイシティバス」が運行開始から40周年を迎えたことを記念して、新車4両を復刻カラーバスとして登場させました。同社はオリエンタルランドの子会社として、1976年にオリエンタルランド交通として設立され、1977年より路線バスの運行を開始しています。
1989年に京成資本が入り、現在の社名となり、カラーデザインも現行カラーに変りました。
東武バス
復刻版デザイン車両(2017年〜)
撮影:流山免許センター(2022.4.13)
東武バスイースト いすゞLV290N(2017年)
車内掲示によると、このカラーリングはには、下記のような意味があるそうです。
ボディ全体を明るくすることにより、車両の存在を強調して、対外的事故防止に役立てることをねらい、1971年から採用
1985年まで活躍
復刻版デザインバス(2022年〜)
撮影:sakaisuji66613様(南栗橋駅 2023.12.3)
東武バスセントラル いすゞLV290N(2022年)
東武バスグループの創立20周年を記念して、東武バスセントラルが、東武鉄道時代の貸切バスのカラーを復刻しました。1982〜93年の間に採用されていたそうです。今回は、当時と同じ「TO-B」「Delux」の切り文字まで復刻されています。
東武バス運行開始90周年「復刻デザイン車両」(2024年〜)
撮影:川越駅(2024.12.21)
東武バスウェスト 日野KV290N(2024年)
1934年に東武鉄道が直営のバス事業を開始してから90周年を迎えた記念に、1962〜67年頃に貸切バスに採用されたカラーを復刻した車両が登場しました。
今回は、車両自体も前後の屋根に標識灯を付けるなど、旧車の雰囲気を出しています。
関東自動車
復刻カラー(2017年〜)
撮影:左党89号様(宇都宮駅 2017.3.12)
関東自動車 日野KV290N(2017年)
関東自動車では、創立90周年を記念して、新車に昭和20〜30年代に使われていたというシルバーを基調にした復刻カラーを採用しました。
1927年の設立時から継続使用されていたという翼のマークも復刻されています。
東野交通
復刻カラー(2017年〜)
撮影:左党89号様(宇都宮駅 2018.5.2)
東野交通 いすゞLV290N(2017年)
東野交通では、創立100周年を記念して、1970年代まで使われていたデザインの復刻カラーを登場させました。側面には「東野鉄道株式会社」の文字も復刻されています。
東野交通は、2016年12月にそれまでの東武グループを離れ、みちのりグループ入りし、2018年には関東自動車と合併しました。
復刻カラー(2017年〜)
撮影:左党89号様(宇都宮駅)
東野交通 日野KV280L(2004年)
復刻カラーという意味ではないかもしれませんが、東野交通では、2017〜18年の中古購入車両について、旧カラーに近いデザインを採用しています。これは、東武グループから離脱したことで、これまでの東武カラーが使えなくなったための措置と思われます。
千葉交通
銀バス(2018年〜)
撮影:成田駅(2023.5.27)
千葉交通 日野KV290N(2018年)
千葉交通では、1908年の成宗電気軌道の創立から110周年を記念して、3台の新車を「銀バス」カラーでデビューさせました。2007年まで存在したカラーで、11年ぶりの復活とのことです。
創立115周年復刻塗装バス(2023年〜)
撮影:銚子駅(2023.11.18)
千葉交通 日野RU1ASDA(2023年)
千葉交通では創立115周年を記念して、高速バスに2両の復刻塗装バスを登場させました。
こちらは、昭和40年代に活躍した貸切観光バスのカラーで、1986年に京成グループカラー(KaNaC)を採用するまでのカラーだそうです。
前面の社紋や、側面のC.K.K.のロゴなども復刻されています。
創立115周年復刻塗装バス(2023年〜)
撮影:銚子駅(2023.11.18)
千葉交通 日野RU1ASDA(2023年)
復刻塗装バスの2両目は、銚子営業所の高速バスカラーで、イルカのイラストが描かれています。1997年に銚子東京線佐原ルートが開業した時に採用されたカラーだそうです。
東洋バス
復刻塗装車両(2018年〜)
撮影:勝田台駅(2022.4.13)
東洋バス 三菱MK25FJ(2006年)
撮影:勝田台駅(2022.4.13)
千葉県の東洋バスが創業70周年を記念して中型バス1台に採用したもので、水色のくさび形デザインが特徴。
前面には三菱のエンブレムも復刻されているほか、後面窓の冷房車シールも復刻の一環だと思われます。細かいところにこだわった復刻カラーです。
秋葉バスサービス
秋葉バスサービスは袋井市を中心とした静岡鉄道の分離子会社で、2019年に静鉄グループ100周年を記念した復刻カラーを登場させました。
(しずてつジャストラインは、両数が増加しているので、広汎復刻のページに掲載しています)
銀バス(2019年〜)
撮影:袋井駅(2024.1.12)
秋葉バスサービス 三菱MP38FK(2020年)
静岡鉄道の1970年代カラーを復刻したもの。2019年にいすゞ車1両、2020年に三菱車1両が新車で登場しました。前面にメーカーのエンブレムがつくのが特徴です。また、側面には「静岡鉄道」(鉄の旁は「矢」です)の文字も入ります。
秋田中央交通
仙秋号30周年記念カラー(2019年〜)
撮影:左党89号様(秋田駅 2021.1.5)
秋田中央交通 いすゞRU1ASDJ(2019年)
秋田中央交通では、1990年に開業した高速バス「仙秋号」の30周年を記念して、新車2両を運行開始当時の青系カラーにするとともに、3001・3002の希望ナンバーを取得しました。
当時、小田急バスと共同運行でスタートした「フローラ号」が赤系に塗られ、「仙秋号」はその色違いの青系でしたが、後に緑系に塗り替えられていました。
復刻カラー(2023年〜)
撮影:左党89号様(秋田駅 2023.3.19)
秋田中央交通 いすゞLR234J
珍しく何のアニバーサリーか自社Webサイトにも記載されずに登場した復刻カラー。
秋田魁新報(2023.3.26)によると、地域連携ICカード「AkiCA」1周年と、高齢者カード「シニアアキカ」への完全移行を記念して、夏までに5両を揃えるとのこと。また、発案とデザインは自社の工場長とのことです。
ちなみに、前バンパーが塗装されている点は、当時と同じ曲線を現在の窓下で表現するための手法ということのようです。
北海道拓殖バス
創立60周年記念復刻版塗装車両(2021年〜)
撮影:釧オロ様(帯広駅 2022.8.24)
北海道拓殖バス いすゞLV290Q(2020年)
1960年の創業から60周年を記念して、新車1両を、創業から1980年代前半まで使用していたカラーに復刻しました。
ハンドルと塔をイメージした社紋や、T.B.Kのロゴも再現されています。
東海バス
復刻デザイン塗装(2022年〜)
撮影:修善寺駅(2023.1.1)
東海バス 日野KR290J(2022年)
東海バスが創立105周年を記念して、1960〜70年代に活躍したカラーデザインを復刻しました。
東海バスは今でもオレンジとイエローを使用していますが、復刻に当たっては、当時の色を使用したとのこと。また、ドアの小さい窓を表現したり、日野の「立体エンブレム」を復元するなど、細部にはこだわったとのことです。
関東鉄道
創立100周年記念復刻塗装(2023年〜)
撮影:きたきつね様(2023.4.8)
関東鉄道 いすゞLV280L(2005年)
関東鉄道の100周年アニバーサリーは、鹿島参宮鉄道設立の1922年からの100周年を記念したもの。このカラーは鹿島参宮鉄道のカラーデザイン。鹿島参宮鉄道は、主に常磐線の東側にバス路線網をもっていました。
写真は、自社主催ツアーでのサプライズ撮影会のもの。
創立100周年記念復刻塗装(2023年〜)
撮影:きたきつね様(2023.4.8)
関東鉄道 いすゞLV280L(2005年)
こちらは常総筑波鉄道のカラーデザイン。常総筑波鉄道は、主に常磐線の西側にバス路線網を持っていました。
創立100周年記念復刻塗装(2023年〜)
撮影:きたきつね様(2023.4.8)
関東鉄道 いすゞLV234L(2006年)
3両目は1965年に2社の合併により成立した関東鉄道の初期デザイン。鹿島参宮鉄道の青色と、常総筑波鉄道の臙脂色との両方を使っています。
その後、臙脂色部分を青にして現行カラーにつながります。
船橋新京成バス
タクアンバス(2023年〜)
撮影:船橋駅(2023.11.10)
船橋新京成バス 三菱MP35FM(2013年)
船橋新京成バスの20周年記念の復刻塗装バスは2台あります。こちらは、新京成電鉄がバスの営業を開始した1949年当時のデザインを復刻した通称「タクアンバス」。
車内も紺色のモケットの座席にするなど、当時の雰囲気を再現しています。
青バス(2023年〜)
撮影:船橋駅(2023.11.10)
船橋新京成バス 三菱MP35FM(2013年)
船橋新京成バスの20周年記念の復刻塗装バスの2台目は、昭和40年代から2003年まで使用されていた通称「青バス」。京成電鉄カラーの、窓下の帯を赤くしたデザインです。
こちらは座席を緑色のモケットにしています。
千葉海浜交通
創立50周年記念リバイバルカラー車両(2023年〜)
撮影:稲毛駅(2024.10.31)
千葉海浜交通 日野KV290N(2017年)
京成グループの千葉海浜交通では、1973年の創立から50周年を記念して、リバイバルカラー車両2両を登場させました。
創立から2002年の新車まで採用されていたカラーで、塗り分けは現行デザインと同じですが、青が濃い紺色となっています。
遠州鉄道
復刻塗装車両
撮影:浜松駅(2024.7.27)
遠州鉄道 いすゞLV290N(2024年)
遠州鉄道では創立80周年を記念して、2024年3月の新車を昭和50年代の「いすゞ」製車両をイメージしたカラーに復刻しました。公式サイトによると、中田島砂丘の「砂」と「松林」をモチーフにした「銀砂一松」カラーと呼ばれるそうです。「バンビマーク」も再現されています。
山梨交通
80周年記念旧塗装復刻ラッピングバス
撮影:YS様(山梨交通敷島営業所 2025.5.31)
山梨交通 いすゞLV280L(2005年)
80周年を記念して、昭和30年代に走行していた当時のカラーをラッピングにより復刻した車両。同じカラーのボンネットバス保存車と比べると、裾のオレンジ色と窓周りの黄色が区別されている点が異なります。もっとも、いすゞエルガで再現すると、窓周りのカラーがほとんどなくなってしまうのが残念。
道南バス
復刻カラーバス
撮影:釧オロ様(苫小牧営業所 2025.8.29)
道南バス 日産デRA274KAN(2008年)
道南バスが創立100周年を記念して登場させた復刻カラーバス3台のうちの1台。
撮影者によると、ボンネットバスからリアエンジンバスに移行した1955年より、室蘭市内線や室蘭〜登別の路線で使用されていた車両に施されていたカラー。1970年の導入車まで続いて、1984年頃まで在籍していたとのこと。
復刻カラーバス
撮影:釧オロ様(若山営業所 2025.8.29)
道南バス 日産デRA274KAN(2008年)
こちらはよく知られた赤と白のカラー。撮影者によるとこれも1955年頃に採用され、郊外線から貸切バスまで広く使用されていたカラー。京阪バスに影響を受けたと思われる細かいラインが特徴です。屋根肩にはローマ字社名も入ります。
復刻カラーバス
撮影:釧オロ様(室蘭東営業所 2025.8.29)
道南バス 日産デRA274KAN(2008年)
朱色と青のラインを展開するカラー。撮影者によると旧国鉄胆振線と富内線の代替バスの運行が始まった1986年に採用。2010年まで在籍していたそうです。
その他
小田急バス
創立70周年記念ラッピングバス(2020年〜)
撮影:武蔵境駅(2021.9.11)
小田急バス いすゞLV290N(2019年)
復刻カラーではありませんが、ちょっとツボにはまった記念カラーなので、ここでご紹介。
小田急バスのカラーを「小田急ブルー」にしたという記念バス。「人と街を結ぶ」をテーマに、左側面には昔の街並、右側面と後部には現代の街並が描かれています。
前面は通常の赤色なので後ろ姿をお見せします。
