あの夏の日、夢に見たこと。

風に見た夢・・・貸切会社のチャレンジ

1980年代は、貸切バスが大きな進化を遂げた時代です。ハイデッカー化はダブルデッカーやスーパーハイデッカーの登場で頂点を極め、モデルチェンジの都度、パワーは大きくなり、カラオケ、冷蔵庫、湯沸し、テレビ、電話、と装備は次々に増え、外観スタイルも各メーカーで競い合って格好良くなっていきました。

花巻観光バスのエアロクィーンK
花巻観光バス 三菱P-MS725S(1987年)
花巻観光バス

岩手県内では三菱ユーザーがいないのでエアロバスが見られない・・・と思っていましたが、花巻観光バスは三菱ユーザーでした。ただし、ボディは富士重工で揃えており、呉羽ボディで入れていたのは1970年代のはじめまででした。
花巻空港に降り立つと、2階建てバス風スタイルのエアロクィーンKが待ち受けている。そんな光景も素敵ではないか、などと思ったのですが。

岩手急行バスのグランジェット
岩手急行バス 日野P-RU638BB(1987年)
岩手急行バス

2階建て風のスタイルを持つグランジェット。これが入るとすれば、岩手県北バスの可能性が一番高いのですが、(空想で)シアターを入れてしまったので、日野ユーザーの岩手急行バスに期待します。もっとも、岩手急行バスはあまり特別車を導入する雰囲気ではありませんでした。

開発鉄道のスケルトン
岩手開発鉄道 日野RS120P(1977年)
岩手開発鉄道

岩手開発鉄道は、1986年に貸切バス事業に参入し、日野の中型バスを購入しました。
翌年には、大型バスにも進出していいんじゃないか、でも新車を買うのはリスクがあるから(当時“リスク”なんて言葉はありませんでしたが)、中古車を見つけてくればいいんじゃないか。どうせ買うなら、日野のスケルトンバスの初期型をどこかから見つけてきたら面白い。そんな勝手な妄想で生まれたイラストです。そもそも、このスタイルはあんまり広く流通したという話は聞かないので、中古としての購入も難しいとは思いますが。

富士モーターサービスのフルデッカⅡ
富士モーターサービス 三菱K-MS615N(1981年)
富士モーターサービス

岩手県内の三菱ユーザーには、滝沢村の富士モーターサービスもありました。ここは送迎用の限定バスを運行しており、平ボディのエアロバスが入っていました。
用途からしてフルデッカーのエアロバス導入は難しいので、中古でフルデッカⅡあたりが入ればいいというイラストです。
当時の私は、エアロバスの曲線にはまだ不慣れで、実は、フルデッカⅡの大きな側窓や後部の絶壁頭の斬新さのほうが好きでした。

岩手観光バスのハイデッカーⅢ型
岩手観光バス いすゞK-CSA650(1980年)
岩手観光バス

岩手観光バスでは、中古車によるハイデッカー化を進めていましたので、岩手県にはないハイデッカーⅢ型が転入してこないかなぁ、などと思っていました。
実はそれは実現していたのですが、私は気付くことができませんでした。
そんなハイデッカーⅢ型が、(結果的に実現しなかった)1998年冬季盛岡オリンピック輸送のため、エンブレムをデザインした特別バスとして最後のご奉仕をする姿です。

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80s岩手県のバス“その頃”