車体銘板からのボディ型式判読方法(富士重工)
富士重工にはR13型などのボディ型式がありますが、これの区別には文献によって詳細に違いがあり、真実を導き出すのは非常に困難です。しかし、これについて、銘板や図面などに記載されている型式から判断できることが分かりました。
(本稿は、主にFHIバス写真保存会様、BA10-2407291様からのご教示を元に記載しています)
元塩釜交通保存車の銘板
撮影:海和隆樹様
銘板は、車内の前方にあります。多くの場合、シャーシメーカーとボディメーカーとの2枚があります。
メーカーによって、或いは車両の生い立ちによっては、どちらか片方しかない場合、または車体更生の銘板が追加されている場合などもあります。
1947〜1961年頃の銘板
銘板の一例(イメージ)
表2-2-1 車体型式の解読方法(1947〜61年頃)
| U | H | 9 | 0 | 9 | - | 8 | ||
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑥はない場合が多い |
| ① | 車型 | C・・・ボンネット形 F・・・センターアンダーフロアエンジン R・・・(フレームレス)リアエンジン T・・・キャブオーバー U・・・(フレーム付)リアエンジン |
| ② | シャーシメーカー | H・・・三菱 I・・・いすゞ M・・・民生 N・・・日産 O・・・日野 T・・・トヨタ |
| ③ | 車体長(窓の数) | 側窓の数で長さを表す(運転席横の窓+客窓の数。ただし最後部の固定窓などは除く) |
| ④ | 座席配置 | 0・・・前向きシート 1・・・中向きシート(ロングシート) 5・・・混合シート |
| ⑤ | 車体モデルの下1桁 | 4・・・4型 5・・・5型 6・・・6型 7・・・7型 9・・・9型 1・・・11型 3・・・13型 |
| ⑥ | 側面最後部の三角窓の大きさ | 3・・・325mm 4・・・425mm 8・・・825mm |
実車の一例
ボディ型式 TD813
画像:富士産業(1947)富士のバスボデイー
東京都交通局 G.M.C. DUKW353(1948年)
この車両のボディ型式は、TD813です。
T=キャブオーバー
D=アンフィビアンの通称「ダック」(または型式のDUKW)の頭文字だと思われます。しかし、GMCのGも存在するようで、使い分けの詳細は不明。
8=側窓の数は8個です。
1=車内はロングシート。
3=T3型です。
ボディ型式 UH109-8
画像:三菱ふそう自動車(1958)ふそうのしおり
日本国有鉄道 三菱R450(1958年)
この車両のボディ型式は、UH109-8です。
U=フレーム付リアエンジン
H=三菱ふそう
1=側窓の数は11個で、その1の位を反映。
0=車内は前向きシート。
9=U9型。
8=側面最後部窓の幅が825mm。
三菱ふそうの記号がHなのは、Mが民生に当てられていたため、「ふそう」を訓令式で「HU」と書いたためと思われます。
ちなみに、日野がOなのは、H(三菱)I(いすゞ)N(日産)が既にあり、のこりがOだったためと思われます。
1960〜1975年頃の銘板
銘板の一例(イメージ)
1960年頃から、ボディ型式の上位に表記される記号が、シャーシ型式に変わりました。
代わりに、RやTなどの車型を表す記号とシャーシメーカーを表す記号が消えました。シャーシメーカーは型式で判読可能で、車型はほとんどがフレームレスリアエンジンバス(R)になったことが理由と思われます。
製造番号は、1970年頃から6桁になります。
表2-2-2 車体型式の解読方法(1960〜75年頃)
| RE120 | - | 1 | 0 | 3 | |
| ① | ② | ③ | ④ |
| ① | シャーシの型式 | シャーシの型式そのまま |
| ② | 車体長(窓の数) (前期と同じ) | 側窓の数の下1桁(運転席横の窓+客窓の数。ただし最後部の固定窓などは除く) |
| ③ | 座席配置 (前期と同じ) | 0・・・前向きシート 1・・・中向きシート(ロングシート) 5・・・混合シート |
| ④ | 車体モデルの下1桁 (前期と同じ) | 7・・・7型 9・・・9型 1・・・11型 3・・・13型 4・・・14型 |
実車の一例
ボディ型式 RE120-103
撮影:ポンコツ屋赤木様(高崎駅 1988.9.30)
東武鉄道 日野RE120(1972年)
この車両のボディ型式は、RE120-103です。
RE120=シャーシ型式(日野RE120)
1=側窓の数は11個です。
0=車内は前向きシート。
3=13型です。
表2-2-3 製造番号の解読方法(1970頃〜2003年)
| 1 | 276 | 05 | |
| ⑤ | ⑥ | ⑦ |
| ⑤ | 発注年度の西暦末尾 | 例:1・・・1971年・1981年・1991年・2001年 |
| ⑥ | 年度内での受注番号 | |
| ⑦ | 同一受注番号内での通し番号 | 例:05・・・5台以上のうちの5台目 |
1975〜2003年の銘板
銘板の一例(イメージ)
1975年から、ハイフン以下の数字が1桁になりました。
製造番号6桁の内容は変わりません。
表2-2-4 車体型式の解読方法(1975〜2003年)
| LV280L1 | - | 7 | |
| ① | ② |
| ① | シャーシの型式 | シャーシの型式そのまま。 排ガス記号は付きません。 |
| ② | 車体モデルの下1桁 (前期と同じ) | 3・・・13型 4・・・14型 5・・・15型 6・・・16型 7・・・17型 8・・・18型 1・・・21型 |
実車の一例
ボディ型式 LV380L-7
撮影:宮交シティ(2018.11.27)
宮崎交通 いすゞKC-LV380L(1998年)
この車両のボディ型式は、LV380L-7です。
LV380L=シャーシ型式(いすゞLV380L)
7=17型です。
